建設現場で使用される枠組足場は、高所作業における安全性を確保するための必須設備です。しかし、風や雨、雪といった天候要因が加わると、足場の安定性や耐久性が大きく影響され、事故のリスクが増大します。特に強風や降雨などの悪天候は、作業者の転倒や足場の倒壊といった危険を招くため、厳重な対策と事前の確認が必要です。本記事では、枠組足場が受ける天候の影響、法的な規制、そして現場での具体的な対策について解説し、足場レンタル時の注意点も併せてご紹介します。
枠組足場とは
建設現場での作業安全を確保するために設置される「枠組足場」は、建築や修繕作業で不可欠な設備です。支柱と横架材で構成され、簡単に組み立てや分解が可能なため、作業効率の向上と高所での安全確保が期待されています。しかし、こうした足場も悪天候には大きく影響を受けるため、適切な対策を施さなければ思わぬ事故の原因になり得ます。
枠組足場を使用時に天候が引き起こすリスク
天候が足場に与える影響は、多岐にわたります。強風や降雨、降雪などは、足場の安定性を損ない、滑りや転倒、足場の倒壊といったリスクを増大させます。特に高所作業では、少しの揺れや滑りが大事故に繋がるため、天候要因に応じた予防措置が重要です。
強風が枠組足場に与える影響と対策
枠組足場における強風の影響
建設現場では、風速5m/s以上の風が吹くと足場が揺れるリスクが増大し、風速10m/s以上では高所での作業が非常に危険になります。特に、高層の枠組足場は強風によって大きく揺れ、崩壊や倒壊のリスクが生じる可能性が高まります。
枠組足場における強風の法的規制
労働安全衛生法や建設業安全衛生規則では、風速10m/s以上の強風が予測される場合、作業を中止する義務が定められています。これにより、作業員の安全確保が図られています。また、台風接近時など風が強まる可能性があるときには、現場監督者が早めの作業中止や退避措置を判断するよう推奨されています。
枠組足場における強風対策の具体例
防風ネットの設置 | 風の影響を軽減し、足場の揺れや倒壊リスクを抑える |
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足場の固定強化 | 足場固定の専用金具で、耐久性が向上する |
作業中断の判断 | 風速計を常時チェックし、危険風速時は作業を中止の選択 |
雨が枠組足場に与える影響と対策
枠組足場における雨や湿気の影響
雨や湿気は、足場の金属部分を腐食させるだけでなく、滑りやすい足場の表面が作業員の転倒リスクを高める要因となります。降雨によって溜まった水は、足場の劣化を早めるため、日常的な点検とメンテナンスが必要です。
枠組足場における雨天時の法的規制
労働安全衛生法の規定に基づき、雨天時の作業開始前には足場の滑り止めを施すことが義務付けられています。特に、階段や作業スペースには滑り止めマットを設置し、作業員が安全に移動できる環境を整えることが求められます。また、雨が激しい場合には作業を一時停止し、安全が確認されるまで作業を再開しないことが推奨されています。
枠組足場における雨天対策の具体例
滑り止めの設置 | 滑りやすい箇所に敷き、作業員の転倒防止を図る |
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雨除けカバー | 雨除けカバーを設置して雨水の蓄積防止と腐食防止の目的 |
排水システム | 水が溜まりやすい場所に排水システムを導入し、足場に雨水が溜まるのを防ぐ |
雪が枠組足場に与える影響と対策
枠組足場における雪の影響
雪や氷が足場に積もると、足場に加わる重量が増し、倒壊リスクが高まります。また、凍結による滑りやすさは、作業員の転倒リスクを著しく増加させるため、除雪・除氷作業が欠かせません。
枠組足場における降雪時の法的規制
降雪が予測される場合や積雪が見込まれる環境下では、作業中止を含む安全措置を取るよう義務付けられています。また、労働安全衛生規則においては、降雪後には必ず足場の点検を行い、安全が確認されるまで作業を再開しないことが推奨されています。
枠組足場における雪と凍結対策の具体例
除氷スプレー | 凍結した足場に使用し、滑りやすさを軽減させる |
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屋根シート | 積雪が直接足場にかからないよう保護 |
定期的な除雪 | 積雪が多い日は特に、足場の安全性を確保のために実施 |
枠組足場レンタル時に考慮すべきポイント
設置場所の環境確認と天候の考慮
足場レンタルの際には、設置場所の気象条件や周辺環境を事前に確認し、風や雨に対する耐性があるかどうかを確認することが大切です。特に風が強いエリアでは、防風ネットや固定装置の追加オプションを検討することが推奨されます。
メンテナンスと点検の確認
足場をレンタルした会社に対して、足場が最新のメンテナンスが行われているか、点検が実施されているかを確認することが重要です。使用する足場のジョイントや腐食部分の確認を依頼し、安全な作業環境を提供するためのサポートを受けましょう。
追加オプションの利用
風対策としての防風ネット、滑り止め装置、そして雪対策としての融雪シートや除氷スプレーのオプションが用意されている場合は、必要に応じて追加オプションを利用することが望ましいです。特に冬場や風の強い日が多い現場では、通常の足場に加えてこうした付属品を追加することで、安全性が向上します。
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